11月22日(土)に重ね煮料理教室開催されました。
参加した保護者の方がレポートを書いてくださいましたので
ご紹介させていただきます。
ありがとうございます。
重ね煮料理教室開催報告
園長の「食育は身体づくりの土台。園だけでなく家庭でも実践してほしい」
という想いのもと、講師の渡邉先生をお招きし、
重ね煮料理教室を開催しました。
参加者は15名(うちパパ2名・園長も参加)で、
和やかな雰囲気の中スタートしました。
まず初めに先生から「食の基礎」を学びました。
以下にそのポイントになりそうな部分をまとめました。
・健康な体づくりについて
健康な身体でいるためには、
日々の暮らしで「養生」を身につけることが大切。
食を通じて、自己治癒力を高めることで
病気にならない体づくりをしていこう。
・食は幼少期の細胞づくりに影響がある。
食べたもので体の細胞が作られる。
特に、幼少期は新陳代謝がよいので、
食べたものがそのまま身体づくりに直結すると考えてよい。
だからこそ、5歳までは身体のことを考えた食事をすることが大切。
・陰陽を調和させる食べ方の基礎
自然のエネルギーを丸ごといただくのに大切なのは、
“一物全体食”
皮をむいたり、ゆがいたりせず、丸ごといただくこと。
皮には、食材が外界から身を守るために必要な栄養が含まれている。
・食材の陰と陽の見分け方
陰性の食材→
太陽に向かって上に伸びていく性質のもの、
水分が多く熱を取るのでからだを冷やす。
陽性の食材→
大地の内部に深く食い込んで育つ性質のもので、
からだを温める性質がある。
・その季節に旬を迎える食材は、
免疫力、抗酸化力、解毒力、酵素力があり、
その時期に必要な栄養が入っている。
その素材がいちばんおいしくて栄養分ももっとも豊富なとき。
温かい時は身体を冷やす食べ物、
寒い時には身体を温める食べ物を採ることで、
その力を最大限に引き出せる。
・ヒトの歯の構成から考えると、臼歯(穀物をすりつぶす)、
切歯(野菜、海藻、芋類を食べる)、
犬歯(魚介類を噛み切る)の割合が5:2:1になるので、
この比率(穀物:野菜:魚介=5:2:1)でとるのが自然の流れに沿った食べ方。
・陰陽調和の重ね煮料理について
重ね煮とは一つの鍋に「旬」の陰から陽の野菜を組み合わせて調和させること。
これにより、大自然のエネルギーを丸ごと身体に取り入れ、
心身ともに健康でいられるようになる。
・調理の際のポイント
・重ねる順番は、対流がおこる順に。
陰の性質のものを下に、陽の性質のものを上に、
一つの鍋で煮る。
陰陽の違う食材を積み重ねることで、
鍋の中でいくつものエネルギーが対流し統合される。
・調味料は最低限で、塩、しょうゆ、味噌。
特に塩は身体に必要なものなので、ミネラル含有の高い自然塩がおすすめ。
そのほかの調味料も、自然醸造のものを選ぶのがよい。
・材料は、まごはやさしい。
豆、ごま、わかめ、野菜、魚、しいたけ(きの二類)。
日本の家庭で伝えられてきた、山のもの、海のもの、里のものを合わせた伝統食。
その他、日本人の魚・肉の取り方や、肉・卵についての質問もあがり、
皆さん熱心に耳を傾けていました。
続いて、先生の実習へ。
重ね煮の魅力は「重ねて火にかけるだけでおいしくなる」こと。
包丁の持ち方、切り方、食材を入れる順番、
ふたを開けるタイミングなど、料理の基本を丁寧に
教えていただきました。
いざ実習!
「初めての切り方でした」
「調味料、こんなに少なくていいんだ!」
「本当にあっという間!」
など、驚きや発見の声がたくさん。
最後はみんなで実食。
「出汁を使っていないのに甘い」
「切り方で食べ応えがこんなに変わるんだ」
と、嬉しい感想があがりました。
そして開催後には、
「家で作ってみました!」という報告も多数いただき、
日々のご家庭の食卓にも早速取り入れていただけていることが伝わってきました。
今回の目的であった
“重ね煮の基礎を身につけ、日々の生活に取り入れる”
がしっかり達成できた講座となりました。
これからも学んで終わりではなく、
“実践して身につける”を大切にしていきたいと思います。
文責:学びの会重ね煮料理教室班 ひよこ椎名母